千葉ニュータウン、失敗と言われるも大逆転!?ファミリー層に人気なワケ

一番最初に千葉ニュータウンの開発が始まったのは1968年。

当初、失敗とされていたのは次の要因でした。

  • 元々交通が不便だった
  • 鉄道が北総鉄道しかない
  • 北総線の運賃が高く都内への移動が困難
  • 開通するはずだった新幹線計画が中止
  • 千葉ニュータウン内の大学が撤退で利用客減

と、様々な失敗の要因がありましたが、なぜ50年以上が経った今、住宅業界だけではなくIT業界にまで注目を集めるようになったのでしょうか?

逆転出来た要素を順に紹介していきます。

 

東京西部の多摩ニュータウンと比べて開発が遅れたが、土地が余ったことが幸いした

上記の失敗の理由もあり、東京西部の多摩ニュータウンと比べると開発が遅れてしまった千葉ニュータウン。

しかし、その遅れにより、土地が余り、大規模商業施設が北総線沿線に進出。住宅も価格が手頃ということでファミリー層の流入も拡大。

さらに、上記の失敗原因の一つ、

  • 鉄道が北総鉄道しかない

こちらに関しても、91年に北総線が都心と直結したことで利便性が向上しました。

その後、これも開発の遅れが好転した結果、売れ残った宅地を事業用地に転換。

2000年代に、スーパーやホームセンターなどが集まる大型商業施設の開業が沿線で進み、ファミリー層流入の呼び水となり、上記のファミリー層の流入につながりました。

 

印西市が経済誌の「住みよさランキング」でも2012年から7年連続日本一に

印西、白井、船橋の3市にまたがる千葉ニュータウンですが、そのうちの印西市が経済誌の「住みよさランキング」でも2012年から7年連続日本一に輝いています。

7年連続で「1位」はすごいですよね。

その要因としてあげられているのが、まず人口・世帯数が増加基調にあることが挙げられています。

人口・世帯数が増加傾向にあれば、新設住宅着工戸数が増え、大型商業施設の新規出店計画も立てやすいとされ、上記にもありますが、まさにその通りの流れになっています。

一方で、人口・世帯数の増加率が高い都市でも東京区部のように人口密度が過度に高ければ、地価が高騰し、1住宅当たりの延べ床面積も限られてしまいます。

また、沖縄の都市のように住民の年齢層が低ければ、所得水準や持ち家世帯比率も低くなります。

つくばエクスプレス沿線都市のように、新線開業の影響から短期間で住民が急増すれば、病院・保育所・介護施設等の医療・福祉施設の供給が追いつかないこともあります。

これらの都市は、安心度、富裕度、住居水準充実度のどれか2つ以上の部門の評価が悪くなる傾向がみられます。

ところが、印西市は、安心度こそ635位ですが、富裕度58位、住居水準充実度199位で、この2部門の評価がともに高くなっています。

若い世代の住民が増えて活気はあり、住民の所得水準は低くなく、比較的ゆとりをもって住宅を取得しやすい、この3点のバランスのよさが、印西市の強さを支えていると考えられるのではないでしょうか。

 

北総台地は地盤が強固で地震に強く、データセンター用地にピッタリ

住宅地近くには、データセンターや物流センターが立ち並んでいます。

世界のIT業界では「INZAI」の名で通っており、米グーグル社、英コルト・グループなどが進出した。

大和ハウス工業も同市内で国内最大級のデータセンター団地を建設しており、総投資額は1000億円規模に達するようです。

さらに2020年以降、北総鉄道・京成電鉄の千葉ニュータウン中央駅の周辺で、

海外の大手クラウド事業者の需要を見込んだ「ハイパースケール」と呼ばれる大規模な郊外型DCの建設が相次いでいます。

 

以上、3点が主な逆転人気の理由と思われます。

いかがでしょうか?

東京近郊の方で千葉ニュータウンに興味を持たれた方は是非一度お調べになってみては!?